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狂人のたわごと

一帯一路とノスタルジア

 中国中心の投資銀行との絡みで一帯一路なる奇妙な構想が話題になっている。何故奇妙かと思う人もいるだろうが、かつてのシルクロードに連なる地域は経済的に発展性があまりない。最近で言うと地下資源の採掘などで資金が流れ込んでいる地域もあるが、将来的に発展するかどうかは相当に怪しい。しかも海の通商路の方も実のところ既に投資が終わってしまっている可能性が高い。インフラを整備すればそれなりの効果はあるだろうが、インフラ整備に伴って輸送しなければならない商品がどの程度あるか疑問なのだ。
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大阪都構想と東京23区

 大阪都構想が注目を浴びているらしい。目的は節約らしいが、背景には東京23区に対する羨望がありそうだ。東京都区部では通常の自治権が制限されている。この背景にあるのは政府の所在地であるため、都市機能を政府が整備してくれるという事実だ。例えば新幹線や高速道路を整備する時に自治体がこれに反対運動を始めたり誘致合戦を始めると政府としても非常に厄介なことになる。そこで自治権を制限する代わりに政府の潤沢な資金で都市機能が自動的に整備されることになっている。大阪都構想の場合は残念ながら政府が行ってくれる都市機能の整備が存在しない。となると東京都に似ていても中身はずいぶん変わってしまうのだが、その辺を理解している人は多くないようだ。
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バブル崩壊かインフレか・中国経済のからくり10

 日本は80年代に為替介入で資金規模を拡大していたのだが、90年代以降はこの操作を抑制している。代わりに為替介入を大規模に行ったのが中国で、その結果1990年から2010年の20年間で中国の資金規模は約50倍に膨れ上がった。50倍というと凄い数字だと思うだろうが、1年で換算すると約20%程度拡大し続けると、20年で資金規模が50倍になる。ちなみに同じ時期の日本の資金規模は約1.6倍でこれは年率に直すと2%程度だ。
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製造業時代の終わり

 日銀短観が話題になっているが、世間的には相変わらず製造業が注目を浴びているようだ。1970年代以来、先進国では製造業は減る事はあっても増える事はないと見られている。合理化によって利益の確保そのものができたとしても、全体としての雇用は増大しないし、生産性を上げるためには機械化を進めて雇用を縮小するしかない。しかも製造業は排気や資源問題で環境に負荷を与える可能性が高いので、効率化を進めることは社会的にもプラスが大きい。
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