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狂人のたわごと

高レバレッジと不動産開発・中国経済のカラクリ4

 中国のバブルに関しては説明するまでもないだろう。幽霊マンション等を見ても中国経済にバブルがないなどと思っている人は誰もいないはずだ。不良債権予備軍も大量にあるのだが、その背景に高レバレッジ体質がある。金融取引で注目を浴びたレバレッジだが、実は実物経済の中にも存在している。それが不動産開発だ。レバレッジの基本は本来動かせるお金の数十倍の金を一度に動かしてしまうことにある。例えば車を買う時に3年ローンを組めば1年で車に使えるお金の3倍のお金を動かしたことになる。ではこのローンの長さが10年20年と伸びると、今度は1年で使えるお金の10倍20倍のお金を一度に使うことになる。この結果市場に金が溢れてくるのだが、乗数効果も一気に拡大するため、市場は膨れ上がった金で急激に上昇していく。
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降れば土砂降り・中国経済は崩壊するか25

 中国経済に景気回復の兆候が出ている。ところがそれに伴ってインフレ傾向も加速し始めている。インドやブラジルも全く同じで、実のところそれが普通の状態なのだ。70年代80年代には、現在新興国ともてはやされている国々は、景気を加速させようとするとインフレになり、インフレを抑制しようとすると景気の下落に襲われていた。その意味では一時期の異常な状況が、そろそろ普通の状況に戻り始めているというだけの話だ。
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安重根とテロリズム

 韓国政府が安重根を公式に英雄として賞賛し始めたようだ。世界中どの国でも政府の要人に対する暗殺を国家として正当化することはない。世間的には正義のための暗殺は是認されるという世論は存在するが、そんなものを公式に認めたのでは自らテロリズムを応援するようなものだ。ましてや現韓国大統領の両親は現実に暗殺で命を落としている。大統領としては自分の親族に対する暗殺は悪だが、日本の元総理に対する暗殺は正義だという理屈なのだろう。つまり暗殺にも正義と悪があり、正義の暗殺は賞賛に値するという考え方だ。
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インフレとバブル・中国経済のからくり3

 新興国ではインフレとバブル崩壊が話題になり始めているのだが、インフレとバブルの違いについて余り真面目に考えられてはいないようだ。言うまでもなく、商品市場の急激な上昇がインフレであり、資産市場の急激な上昇がバブルだ。ただしお金は共通している。したがって特殊事情から金融市場だけが上昇するとバブルが生じるのだが、そのお金が実物市場に流れなければインフレを抑制することができる。投資市場と実物市場の資金を分離することなど不可能だと思う人も多いだろうが、実はある方法を使えば簡単にそれが可能になる。
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賃金上昇の可能性

 世間では賃金の問題がクローズアップされているが、原則は非常に単純だ。人手不足が起きれば賃金は上がる。基本的に景気が良くなると賃金は自動的に上がってしまうのだ。逆に人手が余っていると、そう簡単に賃金は上がらない。日本の場合、コスト削減のために最大限に人員を削除してしまっているため、景気が良くなると簡単に人手不足が起きてくる。ただし企業サイドとしては正規雇用を増やすことによって、将来的なコストを背負い込むことを恐れている。そうなると臨時雇用が増えるのだが、競争が激しくなると、それではやっていけなくなってしまう。その際に人件費や雇用条件の改善で他の企業よりも有利な条件を提示せざるをえなくなる。
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内面と外面・日銀はいかにして日本を長期不況に導いたか29

 通貨には内的側面と外的側面があり、内面はインフレ率で表され、外面は為替レートとして現れる。2012年の年末から急激に円安が進んだ結果として、円のレートが2割以上下がってしまった。その間にGDPはいくらか伸びているのだが、ドル換算すると2割近く下落してしまったことになる。ところが国内的には景気は上昇傾向にある。この点は通貨供給量も同じだ。2012年の11月に820兆円程度だった通貨供給量が現在は850兆円に増えている。ところがその間に2割為替レートが下落しているため、10兆ドルだった通貨供給量が現在は8.5兆ドルに下がっている。にもかかわらず国内の景気は上昇傾向にある。何だかおかしな状況だと思うだろうが、これが通貨の内面と外面の問題なのだ。
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